高齢者の運転はいつまで?運転技能検査見直しの最新情報と、企業が取るべき高齢ドライバー対策を解説
警察庁が2026年6月に公表した追跡調査は「運転技能検査に合格した高齢ドライバーは、検査を受けていない同世代より事故率が約2.8倍高い」という意外な結果を示しました。
そもそも高齢ドライバーとは何歳からを指すのか。免許の更新は通っているのに、なぜ事故が起きるのか。そして、社用車を管理する企業は何をすればよいのか。
本記事では、これらの疑問に対して高齢ドライバーの定義から事故の実態、免許更新時の手続き、制度見直しの最新動向、そして個人・企業それぞれが取るべき対策までを整理して解説します。
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ポイント① 「高齢ドライバー」は統計上65歳以上だが、高齢者講習は70歳以上、認知機能検査・運転技能検査は75歳以上と基準が異なる
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ポイント② 合格者のほうが事故率が高いという調査結果から、警察庁は運転技能検査の見直しに着手
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ポイント③ 企業の対策は年齢ではなく運転データによる実態把握と個別指導が重要
高齢ドライバーとは何歳から?
「高齢ドライバー」に明確な年齢の定義はありません。統計上の65歳、高齢者講習が始まる70歳、認知機能検査・運転技能検査が加わる75歳と、場面によって基準が異なります。企業の安全運転管理では、この違いを正しく理解しておくことが重要です。
統計上は65歳以上、道路交通法上は70歳以上・75歳以上で扱いが変わる
警察庁の交通事故統計や国の白書では、65歳以上を「高齢者」として区分します。一方、道路交通法の実務では70歳と75歳が節目です。70歳以上は「高齢者講習」の受講と高齢運転者標識の表示(努力義務)、75歳以上は「認知機能検査」が必要になります。加えて一定の違反歴があれば「運転技能検査」への合格も必須項目です。年齢が上がるほど、義務の数と重さが段階的に増える仕組みです。
| 対象年齢 | 該当する制度・義務 | 概要 |
|---|---|---|
| 65歳以上 | 統計上の「高齢者」区分 | 交通事故統計・白書等における分類上の基準年齢。運送業者では「適齢診断」の受講。 |
| 70歳以上 | 高齢者講習の受講/高齢運転者標識の表示 | 更新前6カ月以内に講習を受講。標識の表示は努力義務。 |
| 75歳以上 | 認知機能検査の受検 | 更新前6カ月以内に受検。結果により高齢者講習の内容が変わる。 |
|
75歳以上 (一定の違反歴あり) |
運転技能検査(実車) | 過去3年の違反歴が対象。更新期限までに合格しないと更新不可。 |
自社の社用車ドライバーがどの年齢区分に該当するかは、次章で解説する事故実態とあわせて把握しておくことが重要です。
運転をやめる年齢に法的な上限はない
運転をやめるべき年齢に、法的な上限はありません。心身の状態に問題がなく、高齢者講習や認知機能検査など更新時のハードルをクリアできれば、何歳であっても合法的に運転を続けられます。免許を手放す手段としては「自主返納」がありますが、これはあくまで任意です。つまり現行制度は、年齢による一律の線引きではなく、個々の状態を基準に運転可否を判断する設計になっています。この考え方は、企業の高齢ドライバー対策を考えるうえでも重要です。
高齢ドライバーの事故の実態
75歳以上になると、免許保有者10万人当たりの死亡事故件数が上昇し、事故類型では「操作不適」が最多です。背景として加齢による視野・反応速度・認知機能の変化が考えられます。ここでは、高齢ドライバーの事故実態をデータで確認します。
免許保有者10万人当たりの事故件数は75歳以上で上昇する
免許保有者10万人当たりの交通事故件数は、年齢層間の事故リスクを公平に比較できる指標です。警察庁の最新統計(令和7年末)によると、事故リスクは、40〜44歳が268.2件で全世代の最少となる一方、65〜69歳は287.8件、70〜74歳は315.4件、75〜79歳は348.7件と、65歳を過ぎたあたりから上昇傾向に転じます。さらに80〜84歳421.2件、85歳以上464.1件と、年齢を重ねるほど上昇の傾きが大きくなっています。
全年齢平均の324.3件を基準にすると、75歳以上でこれを明確に上回り、加齢とともに事故リスクが段階的に高まっていく様子が読み取れます。
高齢ドライバーの死亡事故は「操作不適」が最多
75歳未満の死亡事故を見ると、「安全不確認」が29.7%で最多となり、見落としや確認不足が主因です。一方75歳以上では「操作不適」が33.1%で最多に転じ、75歳未満(10.7%)の約3.1倍に達します。特にブレーキとアクセルの踏み違いは、75歳以上で死亡事故363件中31件(約8.5%)を占め、75歳未満の約1.0%と比べて約8倍の水準です。加齢による操作の誤りが事故原因の中心へ変化することがわかります。
加齢によって何が変わるのか|視野・反応速度・認知機能
加齢によって視野が水平方向・正中方向ともに狭まり、側方の歩行者や自転車に気づきにくくなります。夜間視力は20歳代の0.8前後に対し70歳代で0.3前後まで落ち込み、動体視力も50歳前後から急激に低下します。また、反応時間の遅れや、複数の情報を同時に処理する能力の低下も生じます。なかでも視野の狭まりや欠損は自覚しないまま進行することが多く、「今まで無事故だから大丈夫」という自己評価と実際の身体機能とのギャップが、対策を難しくしているといえるでしょう。
参考:内閣府「高齢運転者の交通事故防止対策に関する調査研究報告書」(令和3年度)図表2-1
警察庁 運転免許制度に関する分科会「視野と安全運転の関係に関する調査研究」
免許更新時に必要な講習と検査
高齢者講習・認知機能検査・運転技能検査は、対象となる年齢や違反歴によって受講・受検すべき内容が異なります。まずは下記の早見表で、ご自身やご家族、従業員の方がどの手続きに該当するかを確認したうえで、各制度の詳細を見ていきましょう。
| 年齢 | 違反歴 | 必要な手続き |
|---|---|---|
| 70~74歳 | ― | 高齢者講習 |
| 75歳以上 | 違反歴なし | 認知機能検査+高齢者講習 |
| 75歳以上 | 一定の違反歴あり | 認知機能検査+運転技能検査+高齢者講習 |
次の項目からは、それぞれの講習・検査の内容や流れを具体的に見ていきます。
高齢者講習(70歳以上)
高齢者講習は、更新期間満了時の年齢が70〜74歳の全員に義務づけられる制度で、違反歴の有無は問いません。内容は「講義」「運転適性検査器材による指導」「実車指導」の3要素で構成され、時間は原則2時間です(実車指導が免除される場合は1時間)。この講習に合否判定はなく、最後まで受講すれば修了証明書が交付され、その証明書を持参して更新手続きに進める仕組みです。「落とされる試験」ではなく、加齢による変化に自分で気づくための研修と位置づけられます。
認知機能検査(75歳以上)
認知機能検査は、更新期間満了時の年齢が75歳以上のドライバーに義務づけられ、記憶力を測る「手がかり再生」と、時間の感覚を確認する「時間の見当識」の2項目構成です。判定は「認知症のおそれがない」「おそれがある」の2区分で、「おそれあり」の場合は臨時適性検査や主治医による診断書提出が求められます。医師が認知症と診断すれば、免許の取消しや効力停止となる可能性があります。なお75歳以上は、信号無視など特定の違反時にも臨時に受検が義務づけられる点に注意が必要です。
運転技能検査(75歳以上かつ一定の違反歴がある人)
運転技能検査の対象は、過去3年以内に信号無視や速度超過などの特定の違反歴がある75歳以上のドライバーです。指示速度での走行、一時停止、信号通過、右左折、段差の乗り上げなどの課題を100点満点の減点方式で採点し、第一種免許は70点以上で合格となります。合格しなければ免許は更新できませんが、更新期限までは何度でも再受検が可能です。対象となる違反類型の詳細は警察庁の公式ページでご確認ください。
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安全運転管理者の届出ガイド 2026年最新の注意点と必要書類・期限・資格要件を解説
警察庁が運転技能検査の見直しへ【2026年】
2026年6月、警察庁は運転技能検査に合格したドライバーの追跡調査結果を公表しました。合格者の一部で、非対象のドライバーより事故率が高いという結果が明らかになり、有識者検討会で制度の見直しに向けた議論が始まっています。ここではその内容と今後の展望を解説します。
合格者の事故率が非対象者を上回るという調査結果
警察庁が2026年6月25日に公表した追跡調査によると、2023年5〜8月に運転技能検査に合格した75歳以上5,270人と、違反歴なく高齢者講習の実車指導のみを受けた8,233人(非対象者)を2年間追跡しました。その結果、前者に当たる合格者の事故率が非対象者を上回るという結果が明らかになりました。
10万人当たりの事故件数を見ると、検査合格者が、非対象者の約2.8倍、75〜79歳に限ると約4.5倍に達しています。なお、2025年の運転技能検査は対象16万5,756人中15万6,513人が受検し、受検者ベースの合格率は93%です。運転技能検査に合格していても実際の事故率は非対象者より高いという結果は、検査が十分に機能していない可能性を示しています。
有識者検討会での論点と今後のスケジュール
警察庁は学識経験者や指定自動車教習所関係者らによる有識者検討会を設置し、運転技能検査の見直しを議論してきました。2026年8月にまとまった報告書では、実車試験に「方向変換」の課題を追加すること、減点項目に「安全不確認」を追加すること、「一時不停止(大)」の減点基準を引き上げることの3点が示されています。対象者の拡大やサポートカー限定免許への誘導などは、今後も検討を継続する事項として整理されました。警察庁は今後、道路交通法施行規則の改正など必要な措置を講じるとしています。
関連サイト
高齢運転者の運転技能検査を見直しへ 合格者の事故率高く、警察庁が検討会
この調査結果が企業にとって重要なのは、「免許の更新を通っている=安全に運転できる」とは限らないことを、公的なデータが示した点にあります。免許制度は最低限の基準であり、業務で車を使う以上、会社が独自に運転の実態を把握する必要があります。制度任せの安全管理から一歩踏み出すきっかけとして捉えたいところです。
企業が直面する高齢ドライバーの管理課題
定年延長や再雇用の広がりにより、社用車を運転する従業員の高齢化が進んでいます。しかし年齢のみを理由に運転業務から外すことは難しく、放置すれば事故発生時に企業の責任が問われかねません。ここでは、企業が直面する管理上の課題を整理します。
定年延長・再雇用で社用車ドライバーが高齢化している
高年齢者雇用安定法により、企業には65歳までの雇用機会の確保が義務づけられ、2021年4月からは70歳までの就業機会の確保が努力義務とされました。この流れを受け、営業・配送・送迎など社用車を使用する業務でも、60代から70代前半のドライバーが日常的にハンドルを握るケースが増えています。長年の業務知識を持つベテラン従業員が戦力となる一方、加齢に伴う身体・認知機能の変化にどう向き合うかが、企業にとって新たな管理課題といえるでしょう。
年齢を理由に運転業務から外すことはできない
年齢だけを理由にハンドルを奪うルールは労務管理上の合理性を欠き、ベテラン従業員の納得も得にくいため、モチベーション低下や不信感を招きかねません。一方で、身体・認知機能の変化を認識しながら何の対策も講じずに運転を続けさせ事故が起きれば、企業は安全配慮義務違反や使用者責任を問われます。「一律排除もできず、放任も許されない」この難しい選択が、管理担当者が向き合う課題の本質だといえるでしょう。
事故が起きた場合の企業の責任
業務中の事故では、企業は民法上の使用者責任や自動車損害賠償保障法上の運行供用者責任に加え、対策を怠っていれば労働契約法上の安全配慮義務違反も問われます。点呼や健康診断、適性診断、安全指導といった実施記録は、企業が必要な対策を講じていたことを示す重要な証拠です。年齢での一律排除ではなく、こうした記録の蓄積こそが重要になります。
管理担当者が取るべき6つの対策
企業が高齢ドライバー対策として実際に取り組むべきことは何でしょうか。運転実態の把握から車両・運行面の見直しまで、管理担当者が講じられる対策は多岐にわたります。そのため、社内のリソースや準備期間に応じて、すぐ着手できる対策と中期的に計画して取り組む対策に分けることで、優先順位をつけやすくなるでしょう。
| 分類 | 対策 |
|---|---|
| すぐ着手できる(短期・低コスト) | ①年齢構成と運転実態の把握 |
| ②健康診断・視機能チェックの組み込み | |
| ③夜間・長距離の配慮、代替手段の許可 | |
| 中期で取り組む(計画導入) | ④適性診断の導入 |
| ⑤運転データによるモニタリング体制の構築 | |
| ⑥サポカーへの計画的な入れ替え |
以下では、この6つの対策を順番に具体的に解説していきます。
社用車ドライバーの年齢構成と運転実態を把握する
安全管理の出発点は、誰が何歳で、どの車両を、どのくらいの頻度・距離で運転しているかの一覧化です。氏名や年齢、免許更新日、使用車両、走行頻度・距離・時間帯、直近の違反・事故歴をデータベース化することです。この作業により初めて、注意すべき高リスク層を客観的に抽出できます。実はこの基本的な把握ができていない企業が少なくありません。
健康診断と視機能チェックを運転者管理に組み込む
年1回の法定健康診断だけでは、視野狭窄や夜間視力の低下、聴力の衰えなど運転に直結する変化を把握しきれません。そのため、水平視野・動体視力・聴力のチェックを運転者管理に組み込むことが必要です。具体的な進め方は、厚生労働省の「高年齢者に配慮した交通労働災害防止の手引き」に加え、2026年4月に施行された「高年齢者の労働災害防止のための指針」(エイジフレンドリー指針)が参考になります。
運行そのものを見直す|夜間・長距離の配慮と代替手段
加齢による身体・認知機能の衰えを完全にゼロにはできない以上、高齢者にとってリスクの高い条件下では「運転させない」という選択肢も有効な対策です。高齢者には夜間・薄暮や長距離の運行を割り当てず、日中・近距離のシフトに見直すほか、訪問件数を調整して焦らないスケジュールを組むこと、出張時に公共交通機関やタクシーの利用を認めることも有効です。これらは排除ではなく、加齢変化を尊重した合理的な経営判断といえます。
適性診断を活用して加齢による変化を客観視させる
NASVA(独立行政法人自動車事故対策機構)の「適齢診断」は65歳以上の運転者を対象とし、事業用自動車(緑ナンバー)のドライバーには受診が義務づけられています。白ナンバーの社用車を運転する従業員も任意で受診可能です。動作の正確さや視野、夜間視力などを客観データで示せるため、本人が自覚しにくい加齢変化を可視化し、行動変容につなげられる点が最大の利点です。
年齢ではなく「運転データ」で判断する
社用車を運転する従業員の管理を、年齢ではなく日常の「運転データ」で判断するアプローチが有効です。急ブレーキ・急加速・一時停止の不徹底といった危険挙動を記録すれば、本人のプライドを傷つけずに自覚を促せます。実年齢に関わらず、安定した運転をするベテランには業務を任せ続け、危険挙動が増えた従業員だけを個別に指導することも可能です。改善が見られない場合は、乗務制限や配置転換を進める根拠にもなります。
車両側の対策|サポカーへの計画的な入れ替え
衝突被害軽減ブレーキやペダル踏み間違い時加速抑制装置を備えた「サポカー」の導入は、操作不適による事故を防ぐ有効な備えです。全車両を一斉に買い替えるのは負担が大きいため、リース更新のタイミングで新規契約車をサポカー限定にする運用が現実的です。あわせて、更新時には高齢従業員が使う車両を優先的に最新のサポカーへ入れ替えるなど、リスクの高い車両から順に安全装備を優先的に配備する方法もあります。
高齢ドライバー対策で最も難しいのは、本人に自覚を持ってもらうことです。「年齢的に心配だから」という伝え方では反発を招きますが、「先月の急ブレーキが全社平均の3倍でした」というデータであれば、年齢とは切り離した事実として受け止めてもらえます。指導の根拠を数字で持てるかどうかが、対策が続くかどうかの分かれ目です。
運転データで見極める仕組みづくり
前章で触れた「運転データによる判断」を、実際にどう仕組み化すればよいのでしょうか。ここでは、テレマティクスを活用して運転挙動を可視化し、指導や説明責任、車両入れ替えの判断にまで一貫して活かす方法を解説します。
テレマティクスで運転挙動を可視化する
年齢での一律排除も放任もできないという課題を解決するのが、テレマティクスによる運転挙動の可視化です。車載端末やドライブレコーダーから急操作・速度超過・走行ルートなどのデータを取得すれば、これまで自己申告に頼っていた運転状況を客観的に把握できます。年齢に関わらず全ドライバーを同じ基準で評価できるため、高齢の従業員だけを対象とする施策にならず、社内の納得も得やすくなります。
記録が残ることで指導と説明責任の両方を満たせる
運転データと指導内容を記録することには、2つの役割があります。一つは、日々の安全指導の材料になること。危険挙動を具体的に示しながら個別指導ができます。もう一つは、万一の事故の際に「企業として対策を講じていた」ことを示す説明責任の資料になることです。この両輪を満たせる点が、記録を残す最大の意義といえます。
車両の入れ替えとあわせて安全性を高める
運転データによる指導だけでなく、車両側の安全性能を組み合わせることで、より強固な対策になります。法人カーリースの更新サイクルに合わせてサポカーへ入れ替えれば、コストを抑えつつ段階的に車両の安全水準を引き上げることが可能です。NCSでは、テレマティクスとカーリースをセットで導入できるため、機器選定や取り付けの手間も軽減されます。
関連サイト
NCS|テレマティクス
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FAQ|よくある質問
ここまで解説した内容について、読者からよく寄せられる疑問をQ&A形式で整理しました。
A. 道路交通法上、高齢運転者標識の表示努力義務は70歳以上です。一方、企業の雇用管理や安全管理では、一般的に65歳以上を対象とした対策が講じられています。
A. 更新期間満了日の年齢が70歳以上のすべてのドライバーが対象です。費用は受講する教習所や講習時間(1時間または2時間)によって異なります。
A. 更新期限内であれば何度でも再受検できますが、期限までに合格基準(第一種免許70点以上、第二種免許80点以上)に達しなければ免許は失効します。
A. 2026年8月、警察庁の有識者検討会が「方向変換」課題の追加、「安全不確認」の減点項目化、「一時不停止(大)」の減点基準引き上げを内容とする報告書をまとめました。実際の実施時期は、今後の道路交通法施行規則の改正等を経て確定します。
A. 年齢のみを理由にした一律の禁止は合理性を欠き、労務トラブルを招くおそれがあります。運転データなど客観的事実に基づく個別判断が求められます。
A. 受診義務のない白ナンバー(自家用)の社用車でも、任意で同じ適性診断を予約・受診できます。加齢に伴う変化を客観的に可視化できるため、企業の安全配慮義務の一環として導入する動きが広がっています。
まとめ
「高齢ドライバー」の定義は場面によって異なり、免許更新時にも70歳・75歳を境に段階的な講習・検査が課されます。しかし2026年の追跡調査が示した通り、検査に合格していることと、日々の業務で安全に運転できることは別問題です。
免許制度はあくまで最低限の基準であり、業務で社用車を使う企業には、年齢による一律の線引きではなく、個々の運転実態をデータで把握し指導に活かす責任があります。NCSでは、テレマティクスによる運転挙動の可視化と指導記録の蓄積、法人カーリースを通じたサポカーへの計画的な切り替えを支援しています。車両を一元管理する仕組みにより、管理工数を抑えながら実効性のある高齢ドライバー対策が可能です。