脱炭素経営への転換が急務となる中、社用車のEV化が一般的になりつつあります。しかし、ガソリン車と比較して高額な車両価格が、導入のボトルネックになっていないでしょうか。EV導入のコストダウンを成功させる鍵は、国の「CEV補助金」と「自治体補助金」の併用にあります。

 本記事では、全国47都道府県の最新実施状況を網羅し、複雑な申請ルールや法人ならではの活用術を解説します。コストを抑えつつ、業務負担も減らす最適な導入手法をご確認ください。

EV補助金の基本:「国」と「自治体」の併用ルール

補助金について

 EV導入のイニシャルコストを抑える鍵は、国の制度と自治体の制度を賢く組み合わせることにあります。多くの地域では、国の「CEV補助金」に加え、都道府県や市区町村独自の補助金を「併用(上乗せ)」することが可能です。しかし、法人利用の場合は要件が異なることも少なくありません。まずは補助金の全体像と併用ルールを整理し、自社が活用できる制度を見極める基礎知識を確認しましょう。

CEV補助金と併用するには

 EV導入時の補助金は、国による「CEV補助金」をベース(1階)とし、その上に都道府県や市区町村独自の補助金を加える(2階)という「2階建て構造」になっています。基本的にこれらは併用が可能で、両制度を活用することで導入コストを最大限に抑えることが可能です。

EV導入時には国と自治体の補助金を活用する

 ただし、自治体の財源によっては国との重複受給が認められないケースや、交付額に調整が入る場合もあります。併用が可能かどうか、必ず管轄する自治体の最新の公募要領で詳細条件を確認することが不可欠です。

法人・事業用の特例

 自治体の補助金制度では、「個人」と「法人」で対象の可否や交付額が異なるケースは少なくありません。特に注目すべきは、個人は対象外としていても、「中小企業」や事業用車両に限り支援を行う自治体が存在する点です。

 一般向けの案内だけを見て「対象外」と判断せず、「事業者用」の公募要領や特例枠の有無を確認しましょう。法人ならではの条件を正確に把握し、隠れた支援策を見つけ出すことで、EV導入コスト削減の機会取りこぼしを確実に防ぐことができます。

令和のEV補助金トレンド

EVの補助金については公式ホームページで都度確認すると良い

 令和7年度(2025年)以降、EV補助金のトレンドは「車両単体」から「エネルギーマネジメントとの連携」へ明確にシフトしています。国や自治体は、再生可能エネルギーやV2H、充電設備をセットで導入するケースに対し、交付額の上乗せを促進する傾向です。移動手段としてだけでなく、電力インフラの一部としてEVを活用する最新トレンドと、導入コストを抑える視点を解説します。

トレンドは「再エネ・充放電設備」

 自治体の補助金制度において、EV車両単体での申請よりも、V2Hや太陽光発電、再エネ電力契約とセットで導入する場合に交付額が高くなる傾向です。東京都や神奈川県の先進的な例をはじめ、多くの地域でこの「セット導入」に対する優遇措置が拡充されています。

 セット導入の背景には、クリーンエネルギー自動車を「動く蓄電池」として捉え、電力需給の調整弁として活用したい意図があります。法人において導入コストを極小化するには、車両と充放電設備を統合したエネルギーマネジメント視点を持つことが重要です。

災害対策としての側面

 自治体の補助事業において、地域の防災力向上、すなわち「レジリエンス強化」は極めて重要な評価ポイントです。特に令和7年度(2025年)のトレンドとして、災害時等にEVを非常用電源として地域へ提供する「災害時給電協力」の体制づくりが求められています。

 一部の自治体では、こうした協定の締結を条件に、補助申請の優先採択や加点評価の仕組みを導入しています。自治体の補助金制度は、企業にとってBCP(事業継続計画)対策と地域貢献を両立させつつ、より有利な条件で導入コストを抑えられる賢い選択肢となるでしょう。

【エリア別】47都道府県のEV補助金 実施状況チェック

47都道府県のEV補助金 実施状況チェック

 EV導入における自治体補助金は、都道府県ごとに実施の有無や予算規模、申請条件が大きく異なります。ここでは、全国47都道府県のEV補助金実施状況をエリア別に整理しました。事業所がある地域の最新動向や実績をチェックし、活用可能な制度を漏れなく把握するためのリファレンスとしてお役立てください。

  • 情報は2025年12月時点

【北海道・東北エリア】

 寒冷地かつ広域分散型の社会構造を持つ北海道・東北エリアでは、EVを単なる移動手段ではなく、「移動可能な非常用電源」として位置づける政策の意図が明確です。

 東日本大震災の教訓を持つ東北各県では、EVの蓄電機能を災害時のレジリエンス強化に直結させる動きが見られます。そのため、再生可能エネルギー設備とのセット導入を重点的に支援するトレンドは、今後も継続していくでしょう。

北海道

北海道としてのEV補助金は、「個人の車両購入に直接出す」というより、「ゼロカーボン・モビリティ」「V2X」といった地域エネルギー施策の一環として拡大・高度化してきたトレンドです。 札幌市はその中核自治体として、個人向けEV購入補助を続けつつ、補助額や対象の見直しで“裾野拡大・予算平準化”の方向にシフトしています。

青森県

青森県は国のCEV補助金を前提としつつ、県本体は主に太陽光など住宅向け省エネ施策が中心で、EV車両そのものへの県独自補助は年度によって異なるため確認が必要です。また、 EV関連の実施は、市町村レベルで事業者導入を後押しする補助が複数確認され、V2Hや蓄電池とのセット申請がメインになっています。

岩手県

岩手県では事業者向けEV補助金が県レベルで積極的に展開されており、中小企業や運輸事業者の脱炭素化を後押しするメニューが充実しています。 電気バス・タクシー向けの大型補助や一般事業者のEV・太陽光パッケージ導入支援が主軸で、公募が継続中です。

宮城県

宮城県では、事業者向けEV導入と太陽光発電との連携(V2H併設等)を前提とした間接支援が中心で、市町村(特に仙台市)が事業所用EV導入を直接補助する形での展開です。 事業継続力強化(BCP)やクリーンエネルギー推進を目的に、中小企業・法人向けのメニューが充実しています。

秋田県

秋田県の補助金一覧に事業者向けEV車両購入の専用枠は見当たらず、省エネ・再エネ関連の補助(太陽光・蓄電池等)があり、事業者も対象です。EV関連では一部の市町村(秋田市・横手市など)で事業継続力強化や脱炭素基金経由で充電設備投資を対象とする補助金制度があります。

山形県

山形県では事業者向けEV補助金が直接的な車両購入支援は少なく、再エネ設備導入補助が主軸で、市町村レベルで事業所用EVや充電設備を対象としたメニューが展開されています。 事業者は国のCEV補助を基盤に、太陽光・蓄電池とのセット導入で補助を活用する形が一般的です。

福島県

福島県では事業者向けEV補助金について法人導入を直接支援する枠があり、中小企業等を対象に車両購入費用の一部を補助する仕組みが実施されています。 市町村でも事業所を持つ法人が利用可能な定額補助が複数あり、再エネ設備との連携を推奨するトレンドです。

【関東エリア】

 東京都や神奈川県を中心に、補助金額は全国トップクラスですが、受給には「再生可能エネルギー電力の利用」が厳格に求められる傾向にあります。

 これは、電力大消費地として、EVの充電負荷をグリーン電力で賄わせるという強い政策意思の表れといえるでしょう。高額な交付額を狙う法人は、車両導入と同時に電力契約の見直しも視野に入れる必要があります。

茨城県

茨城県では事業者向けEV補助金が確認できませんでした。主に環境モデル都市のつくば市や原子力立地エリアの東海村などの市町村が事業者を含む充電設備・V2H設置を対象とした補助を実施しています。事業者は国のCEV補助を基盤に、市町村の設備投資支援を活用する形が中心です。

栃木県

栃木県では事業者向けEV補助金が積極的に実施されており、中小企業者が災害時電源として活用可能なEV・PHEV導入を支援するメニューが主力になっています。 宇都宮市や鹿沼市などの市町村でも事業者利用可能なEV・V2H補助が複数あり、国のCEV補助との併用が可能です。

群馬県

群馬県として事業者向けEV補助金について直接支援は確認されず、主に充電設備設置や再エネ連携の省エネ補助が中心です。高崎市や渋川市など市町村では、事業者が利用可能なEV支援が実施されています。 事業者は国のCEV補助と合わせて活用し、脱炭素化を目的とした間接支援を申請する仕組みです。

埼玉県

埼玉県では事業者向けEV補助金として法人・個人事業主を対象とした「令和7年度 埼玉県電気自動車等導入費補助金事業」が積極的に実施されており、EV・PHEVやV2H・外部給電器の導入を支援します。 補助は太陽光・V2Hセットでの申請が条件で、県内事業所を持つ事業者が対象です。ただし、市町村との連携を含めて事前の申請など、ルールを確認する必要があります。

千葉県

千葉県は事業者向けEV補助金が県レベルで充実しており、中小事業者などがEV・PHEV・FCVや設備(充電器・蓄電池・V2H)を導入する際の支援が充実しています。 特に物流拠点が多く、空港が設置されている特性から運輸事業者向けの大型枠と一般事業者のインフラ投資枠が並行し、脱炭素化を推進する設計です。

東京都

東京都では事業者向けEV補助金がZEV(ゼロエミッション車両)普及促進の一環で積極的に実施されており、全国有数の予算規模になっています。特に事業者がEV・PHEV・FCVを購入する際に最大100万円規模の補助を受けられる点が特徴です。 充電設備や再エネ連携の上乗せが特徴で、中小事業者も対象に含み、都内での事業所運用を条件とします。

神奈川県

神奈川県の事業者向けEV補助金は、事業用車両(EVバス・タクシー・トラック・レンタカー)を中心に積極支援されており、上限1,500万円規模の大型枠が特徴です。燃料電池自動車や急速充電設備整備の補助も並行し、物流・人流のゼロカーボン化を目的に実施されています。

【中部・北陸エリア】

 中部・北陸エリアの全体傾向は、自動車産業への支援と地域独自の施策が融合している点にあります。トヨタ自動車の拠点がある愛知県を中心に、産業振興と環境対策のバランスを重視した制度設計がなされています。

 一方で、福井県のようにEV普及を人口対策と結びつけるなど、他地域にはないユニークなアプローチも見受けられます。産業基盤が厚い地域ならではの多角的な導入支援が展開されていると言えるでしょう。

新潟県

新潟県は「次世代自動車の普及促進に関する取組」として、FCV・EV・PHEVの普及啓発や関連企業育成を掲げていますが、全県共通の恒常的なEV購入補助制度は明示されていません。佐渡市で実施しているようなEV、蓄電池、太陽光発電などの独自施策の補助金と国のCEV補助金を組み合わせて利用する形です。

富山県

富山県では、事業者(法人・個人事業主)向けに、県レベルのEV購入補助が明確に実施されています。 内容としては定額5万円/台補助のシンプルな制度で、業種を問わず県内の事業者が利用可能です。条件として内燃機関を有する自動車(ガソリン車)からの乗換え又は新規購入の車両を条件にするなど、実質的なCO2削減を狙った制度設計を打ち出しています。

石川県

石川県は事業者も対象にしたEV購入補助が実施されており、EV・PHEVは10万円、FCVは50万円の定額補助というシンプルな設計です。また、県・市町村の太陽光・蓄電池・V2H補助(蓄電池7万円/kW上限35万円など)と組み合わせることで、事業用EV+再エネパッケージとして投資負担を下げる設計が推奨されています。

福井県

福井県の事業者向けEV補助金は「次世代自動車普及促進事業補助金」で、法人等がEV・PHEV導入時に定額10万円/台(FCV50万円)の助成制度があります。
ユニークな制度に「若者割」(18才から29才普通EV40万円/軽25万円の補助)があり、人口減少対策とEV普及をリンクさせている取り組みです。

山梨県

山梨県の「電気自動車用充電インフラ整備促進事業費補助金」では、事業者が50kW以上の急速充電器を設置する場合に定額220万円(国補助併用必須)を補助する仕組みです。山梨県ではP2G(Power to Gas)が積極推進されており、全国トップクラスの実績があります。今後はV2Hを含め次世代エネルギーインフラとの連携も期待できるでしょう。

長野県

長野県では事業者向けのEV購入の直接支援は少なく、2050ゼロカーボンの実現を目指した「電気自動車用充電インフラ整備促進補助金」が設定されています。主に経路充電(道の駅)や空白地域、観光地での設置で新設が対象です。

岐阜県

岐阜県ではEV購入の直接支援はなく、主に「目的地充電インフラ設備整備事業費補助金」が商業施設・宿泊施設など向けに、「水素ステーション整備への補助金」が民間事業者向けに実施されています。自治体では飛騨市の電気自動車購入助成金や、白川町の次世代自動車充給電システム(V2H)補助金などがあります。

静岡県

静岡県では事業者向けEV補助金の直接支援は見つけられず、市町村主導で展開している傾向です。 浜松市の「創エネ・省エネ・蓄エネ型住宅推進事業費補助金」ではV2H・蓄電池導入への補助が手厚く、静岡市は、EV運用を後押ししています。また沼津市では、事業者向けに「EV導入促進補助金」が設定され、積極的なEV推進が打ち出されている傾向です。

愛知県

愛知県では事業者向けEV購入に対する直接支援はなく、自動車税種別割の5年間免除が強力な税制優遇のメインになります。名古屋市・豊田市・岡崎市等の政令市・市町村がEV購入補助を主導し、「税免除+市補助」の合わせ技がポイントです。

【近畿エリア】

 近畿エリアにおけるEV補助金の全体傾向は、事業者のBCP(事業継続)対策へ重視する傾向が見られます。ただし、同じ近畿エリアでも施策のコントラストが異なる場合もあります。自社の立地エリアが「防災強化」と「脱炭素」のどちらに重きを置いているか、事前の要件確認が必要になるでしょう。

三重県

三重県としての恒常的なEV購入補助制度は見当たらず、市町村の取組紹介が中心です。EV補助金は環境施策としてEV普及促進地域(尾鷲市や度会町)で展開されており、電気自動車等充給電設備(V2H)への補助がスタートしている自治体もあります。全体として国のCEV補助金と自治体施策を組み合わせる形で支えられています。

滋賀県

滋賀県の次世代自動車普及促進事業補助金ではEV、PHEV、FCVや充電設備の導入補助金制度があります。また、車両、充電設備とも、県内市町の充電設備補助金との併用が可能です。ただし、補助金を受けるには太陽光発電・V2Hの導入もしくは導入済の条件があります。

京都府

京都府では県レベルのEV購入補助はなく、市町村主導で展開している傾向です。特に京都市は、「京都市自動車運送事業者向け車両の脱炭素化モデル支援事業」により、商用車(トラック・タクシー・バス)のEV化支援に重点を置き、補助金対象としています。

大阪府

大阪府では、中小事業者の事業継続計画(BCP)対策として、災害時の停電電源確保を目的にZEV(EVなど)導入を優遇する「中小事業者の対策計画書に基づくZEV導入促進補助金」が挙げられます。(車両30台以上使用事業者優先)条件は、急速充電設備・外部給電器の並行導入です。

兵庫県

兵庫県は「次世代自動車導入補助事業」で市町連携型を推進し、EV・FCV・電気バイクに市町補助の50%(上限あり)を補助金として上乗せしています。 商用車ではEVバス、EVトラック、燃料電池タクシーのほか、FCバスやFCトラック、水素ステーションの設置など産業車両を重視した補助金設定が目立ちます。

奈良県

奈良県では県レベルのEV購入補助金は実施されておらず、充電設備・V2H中心の支援が特徴です。 市町村の一部(宇陀市など)でEV普及促進補助がありますが、自治体全体としても少ない傾向です。

和歌山県

和歌山県ではEV購入補助金は実施されておらず、「安全・安心推進資金」としてEV、PHEV、FCV、充電設備、水素ステーションなどの導入時に融資として一定金額の貸し付けがあります。市町村主導で展開している事業所向けのEV補助金の設定はありませんでした。

【中国・四国エリア】

 中国・四国エリアの全体傾向は、他エリアと比較して、県主導による大規模な補助制度は少なく、特定の市町村が独自財源で地域住民や事業者を支援しているケースが散見されます。
 そのため、このエリアでは都道府県の情報だけでなく、事業所がある市区町村単位まで掘り下げて確認することが重要です。

鳥取県

鳥取県では県レベルのEV購入補助金はなく、市町村の自治体を中心に充電設備・V2H中心の支援が主流です。特に、電気自動車等充給電設備(V2H)が多く見受けられ、EVシフト後の維持やエネルギー管理に関する産業育成の視点が強い傾向にあります。

島根県

島根県ではEV購入補助金は実施されておらず、特定の市町村が主導でV2H・充電設備中心の補助を設定しています。特に出雲市では「ゼロカーボンシティ加速化事業補助金」として企業誘致・産業支援の一環としてEV(車載型蓄電池設備)、充電設備・充放電設備に対して補助を出しています。ただし、当該車両および当該設備が国補助金を受けていないことが条件です。

岡山県

事業者向けEV・FCV導入を積極支援している岡山県は、県レベルでタクシー・レンタカー・宅配車両等業務用にEV・FCVの導入を支援しています。また、普通充電設備や急速充電設備導入時の補助も実施され、県主体での取り組みが見られます。

広島県

広島県では県主体のEV購入補助金はなく、市町村主導で社用車電動化を支援している傾向です。特に、廿日市市、大崎上島町ではEV、PHEV、FCV、超小型モビリティまたはミニカーなど(自治体によって異なる)の購入での補助金が設定されています。事業者向けの電気自動車充給電設備(V2H)の補助金は見られませんでした。

山口県

山口県レベルのEV購入補助金は実施されておらず、産業電動化支援と市町村主導の車両補助が中心です。周南市、岩国市ではEV及びPHEV購入への補助金が設定されています。

徳島県

徳島県ではEV購入補助金は現在実施されておらず、自治体でも事業向けの補助金は少ない傾向です。鳴門市 は電気自動車等充給電システム(V2H)の補助金、北島町はEV・PHEV・充放電設備の補助金設定があります。

香川県

香川県としてのEV購入補助金は実施されておらず、自治体での補助金の利用に限られる傾向です。香川県は面積が狭くEVの航続距離と相性が良い利点から多くの自治体で補助金を設定していますが、事業用としての対象が認められるのは、琴平町のみになります。

愛媛県

愛媛県のEV購入補助金は実施されておらず、急速充電設備設置支援がメインです。自治体では、松山市が事業者も対象になるEV導入と太陽光発電システムやV2H充放電システムの設置にて補助金の申請が可能です。他にも、伊予市は地域防災協定を締結した事業者に対しEVと充電設備の補助金、四国中央市は、大分類E(製造業)に該当する事業者対象にEV補助金の設定があります。

高知県

高知県としてEV購入補助金は実施されておらず、燃料電池車(FCV)支援にとどまります。各自治体では、V2H充放電設備を中心とした多くの補助金の設定がありますが、ほとんどの対象が自宅限定になっている傾向です。

【九州・沖縄エリア】

 九州・沖縄エリア、特に離島を抱える自治体では、EV導入が「ライフラインの確保」と同義になっています。高いガソリン輸送コストや、台風等の災害による孤立リスクへの対策として、エネルギー自給が可能になるEVが重視されているからです。
 そのため、一部地域では補助金額が全国最高水準に設定されるなど、非常に手厚い支援が見られます。コスト削減と安全対策の両面で、導入効果が極めて高いエリアと言えるでしょう。

福岡県

福岡県主体のEV購入補助金はなく、FCトラックやFC商用車、また水素ステーションの整備などFCV促進に重点を置いている傾向です。また県内では、事業者も対象としたEV・PHEV・FCV、充電器(急速・普通)、V2H充放電器などの導入に対する補助金を設定している自治体が数多くあります。

佐賀県

佐賀県としてのEV購入補助金は実施されておらず、市町村主導のゼロカーボン推進補助が中心になります。佐賀市ではEV・PHEV・FCVの購入補助金に加え、電動アシスト自転車の補助金実績があります。その他、基山町や唐津市で事業者向けにEV購入補助金の申請が可能です。

長崎県

長崎県主体のEV購入補助金は実施されていません。市町村主導のゼロカーボン推進補助がメインで、長崎市を中心に電動ミニカーや電動バイクを含めEV車両購入支援が進められていた実績があります。県内ではほかの自治体は事業者向けのEV補助金の実施はありませんでした。

熊本県

熊本県からのEV購入補助金は実施されておらず、熊本市を中心とした事業者向け省エネ設備の導入補助金の実績があります。特に半導体産業集積に伴う脱炭素対応が背景として考えられます。

大分県

大分県では県としてのEV購入補助金は実施されておらず、おおいたグリーン事業者対象の補助金や燃料電池車(FCV)支援が中心になります。温泉地観光でのグリーンスローモビリティやEV活用を後押ししている傾向です。

宮崎県

宮崎県からのEV購入補助金は実施されておらず、市町村主導のゼロカーボン・省エネ支援が中心です。串間市ではEV、PHEV、FCV及び充電設備に、延岡市では充放電設備導入の事業者に補助金の制度を設定しています。

鹿児島県

鹿児島県のEV購入補助金として離島地域(屋久島・奄美大島等)でEV・PHEVに補助金の実施実績があります。また、FCV及び急速充電設備や普通充電設備、V2H充放電設備などの導入に対する補助金や融資の設定もあり、省エネ支援として手厚い傾向です。

沖縄県

沖縄県では県レベルのEV購入補助金として「令和7年度離島・過疎地域におけるEV導入推進事業補助金」を実施中です。自治体では、宮古島市や久米島町でもEVやPHEV、外部給電器、V2H充放電設備の導入に対する補助金制度があります。

カーリースでの自治体補助金活用

カーリースでの自治体補助金活用

 法人EVの導入手段として一般的なカーリースでも、多くの自治体補助金が対象となります。特に複雑な自治体ごとの申請手続きや期日管理をNCSのような専門会社へ任せられる点は、多忙な管理者にとって大きなメリットとなるでしょう。コスト削減と業務効率化を両立する、リース活用時のポイントを解説します。

リースも対象(還元方式)

 法人導入で主流のカーリースですが、「自社所有ではないため補助金が出ないのでは」と懸念される担当者様も少なくありません。しかし、国のCEV補助金と同様、多くの自治体制度においてリース契約も明確に補助金の対象とされています。

 注意するべき点としては、リースの場合でも使用者で申請が必要な点です。CEV補助金では令和6年度から、リース契約車両に関しては使用者自身が補助金を申請するルールになりました。この変更により、新車でリース契約をする個人や企業は自ら申請手続きを進めなければなりません。

ナンバー登録地の縛り

 カーリースを利用する際、最も注意が必要なのは「どこの自治体の補助金が適用されるか」というルールです。基本的には、法人登記上の本社所在地ではなく、車両を実際に管理・保管する「使用の本拠の位置(車庫証明の取得場所)」を管轄する自治体の制度が適用されます。

 そのため、全国展開している企業が地方支店に導入する場合、本社の制度ではなく、その支店がある地域の補助金条件を確認しなければなりません。ポイントは、車両の配備先ごとに補助金についての確認作業が必要となることです。

申請代行の可否

 自治体補助金の活用における最大のハードルは、自治体ごとに書式、申請期限、必要書類が完全に異なる点です。全国展開する企業ほど、その管理工数は膨大になり、申請漏れのリスクも高まります。

 ここで強みを発揮するのが、NCSのような全国対応のリース会社です。各地の複雑な制度運用に精通しており、煩雑な申請手続きのサポートが可能です。面倒な事務作業をプロに頼り、確実な受給と業務効率化を両立できる点は、リース活用における非常に大きなメリットと言えるでしょう。

まとめ

 自治体のEV補助金は、地域ごとの防災事情やエネルギー政策を色濃く反映し、年々進化しています。国と自治体の制度をフル活用すれば、イニシャルコストは大幅に圧縮できるでしょう。一方で、エリアごとに細かく異なる要件や申請管理は、企業の担当者にとって大きな負担になります。

 NCSのカーリースなら、煩雑な補助金申請をプロのノウハウでサポートし、導入から運用までをトータルで最適化することが可能です。複雑な制度を味方につけ、スマートなEVシフトを実現してみてはいかがでしょうか。