最近はネットワークにつながっている「コネクテッドカー」と呼ばれる車が増えてきました。直訳すると「つながる車」で、使われている技術は「Over The Air(OTA)」です。「Over The Air(OTA)」とは、どのような技術でどのように活用されているのか、また車に使うとどのような効果をもたらすのかを解説します。
(3) 家電製品 意外かもしれませんが、ご自宅にある家電製品にもOTAを活用した通信を行っている機種があります。最近はIoT(Internet of Things)家電と呼ばれる、インターネットに接続して連携できる機能を搭載したモデルも各メーカーから販売されています。これらの家電は、専用アプリをスマートフォンにインストールしておくと、外出先から家電製品を動かしたり状況を把握したりができます。例えば、「外出先からロボット掃除機に掃除をするように指示をする」「エアコンのスイッチを入れて帰宅前に適温にしておく」などです。ここにもOTAが使われています。
車に搭載されているコンピュータにはさまざまな情報が集められ、車を制御しています。初期段階では、燃料の噴射量やアイドリングの制御といった車のエンジンに関係する部分の制御をコンピュータが行い、運転しやすくなるようにしていました。技術の進歩により、車のライトやドア、キーレスエントリーシステムなど、エンジン以外にも用いられています。これらのコンピュータはECU(Electronic Control Unit)と呼ばれています。