率先したEV導入が企業価値の向上につながる!
福祉施設がEVを導入するメリット

株式会社リズムさま

取締役・総務部長
白土 貴之氏

リズム城北 所長
水野 寿雄氏

業種:医療・教育他
導入サービス:EV導入
導入効果:環境・脱炭素

導入の背景/課題
車両台数の見直しによるコストの最適化
サステナビリティを意識した企業の取り組み
選んだ理由
ワンストップなサポート体制
課題に沿った的確な提案
導入の効果
車両管理に係るランニングコストの削減
企業イメージの向上
EV導入をきっかけとした新たな価値提供

埼玉・東京を中心に、主に障がい者通所施設等を運営している株式会社リズム。柱となる事業は、障がい者自立支援(生活介護・就労継続支援B型)・障がい児通所支援(放課後等デイサービス・児童発達支援)・福祉事業所のフランチャイズ事業・ヘルパーステーションの運営・居宅介護支援事業所の5事業のほかに、グループ会社として、農福連携を目的とする農業法人(株式会社リズムファーム)、2023年には障がい者就労事業の企画立案や就労サポートを目的とする法人(㈱リズムワークス)を立ち上げ、2011年の創設以来、ご利用者様本意の運営を徹底し、障がい者の社会参加や生活の改善、自立の促進を目的としたサービスを提供してきた。しかしながら、近年は新型コロナウイルス流行のあおりを受けて苦境に立たされていた。

ご利用者、ご家族、地域、社会から選ばれるためにEV導入を検討

介護事業の多くは小規模事業者です。ただでさえ人件費、家賃、光熱費などのコストが大きい事業構造の中で、長引く新型コロナウイルスによる利用控えなどが重なり、その多くは厳しい状況に直面しています。当社は職員数約230名と比較的規模の大きい事業者ではありますが、安定的な利益を確保するためにコストの適正化を検討していました。そんな時に、地域の金融機関からコスト削減の提案があり、NCSを紹介いただきました。
左:取締役・総務部長 白土 貴之氏 右:リズム城北 所長 永野 寿雄氏

左:取締役・総務部長 白土 貴之氏
右:リズム城北 所長 永野 寿雄氏

当社が管理する社用車は約100台。主にご利用者の送迎や従業員の通勤に利用しています。稼働のメインは朝・夕ということもあり、以前から車両の稼働率が気になっていました。社用車の大半はリース車両ですが、台数が多ければ固定費も膨れ上がり、会社のキャッシュフローに大きな影響を与えます。車両台数の最適化を図ることで、燃料費やリース費用などの車両関連コストを大幅に削減できるのではないかと考えていました。

お客様に寄り添った最適な提案と
EV導入から充電器の設置までワンストップで手厚いサポート

使用中のev車
まずはNCSの「GPSトラッカー*」を用いて、現状の車両台数と稼働率を分析したところ、「適正」であることがわかりました。どのように経費を削減するか悩んでいたところ、NCSからEV導入の提案をいただきました。様々なリース会社とのお付き合いがありますが、「EV」を軸にしたコスト削減の切り口は初めての経験。その発想はなかったので、NCSの提案には興味を持ちました。企業の間でサステナビリティに対する意識が急速に高まる中、ご利用者をはじめ、ご家族、地域、社会からの支持をいただくためにも、環境問題について前向きに取り組む必要があります。そのきっかけになればと、まずはさいたま市岩槻区の施設(リズム城北)でEVを導入することにしました。

リズム城北で導入したEVは2台。導入するにあたって不安だったのが、充電設備(充電器)の設置です。初めての導入でどの場所に、どのように設置すればよいのかわかりませんし、コストがどれだけかかるかもわかりません。しかしながら、NCSの方で補助金の申請や充電器の設置などをワンストップでサポートしていただけると伺い、安心して任せることができました。

特に感心したのが、EV導入における手厚いサポートです。リズム城北では、就労が困難な方に対して働く喜びや社会とのつながりを提供したいという想いから、就労活動の一環として「陶芸」の制作・販売を検討していました。専用の建屋と電気釜を用意するなど、力を入れて取り組みたいと考えていましたが、電気配線工事のコストの高さに頭を悩ませていました。そんな中、NCSには充電器の設置だけでなく、施設全体を見渡した配線の敷設などもサポートいただき、気になっていた工事費用もリーズナブルでした。

*GPSトラッカー:ACCソケットに専用デバイスを接続して、正確な車両稼働状況を把握。取得した運行実績を集計し、車両稼働レポートを提出するもの。

ランニングコスト削減だけではなく、
「EV」が施設としての新たな魅力や提供価値につながる

EVの乗り心地はというと、「快適」のひと言に尽きます。用途としては、従業員の通勤をメインに、一部ご利用者の送迎に利用しています。ガソリン車と比べて出だしがスムーズで、走行中の騒音も少なく、停車しているとエンジンがかかっているのかわからなくなるほど。各施設で所有するガソリン車は毎日送迎で使用しているため、走行距離も長くなりがちです。社用車には、燃費効率の悪い車両もありますが、EVを導入してからは、送迎時にご利用者の保護者やご家族から「EVなんですね」と声をかけていただく機会も増えました。停車中のエンジン音や排気ガスについても気にすることなく、安心してご自宅の前まで送迎できています。
充電設備イメージ

現在導入しているEVは軽自動車規格です。バッテリーの総容量が限られるなど、航続距離に対する不安はありますが、朝夕の送迎後に2台を交互に充電するなどして対応しています。ガソリンスタンドで給油する手間や経費を精算する手間もなく、業務フローの改善につながりました。クルマを購入する場合は資金を調達しなければなりませんし、会計処理も大変です。その点、リースは初期費用や維持費用も抑えられて、中小企業でも安心してEVを導入できました。

何よりもEVを通じて電気釜を導入したことで、施設としての新たな魅力や提供価値が増えたと思います。モノを作ることの楽しさや達成感を育みながら、さらに、作った作品を保護者や地域の方に販売することによって、たくさんの人に知っていただくことは、技術の習得以上に、ご利用者の意欲や自発性を引き出す、とても意味のある活動だと捉えています。飲食店からの引き合いも多く、社会貢献しながらビジネスとして利益を生み出す可能性を秘めています。ご利用者様が社会とつながる、そのきっかけをEVが作ったと言っても過言ではないでしょう。

NCSに車種サポートを期待

今後も各施設でEV導入を検討しており、NCSには適切な車種提案をお願いしたいです。乗用車のラインアップは増えつつありますが、福祉車両に適した大型車種はまだなく、選択肢が少ないという課題があります。最新車種が出れば、情報提供も含めてNCSにサポートいただきたいです。また、2024年から介護業でのBCP策定が義務付けられています。大切なご利用者の命を預かる以上は、災害などの緊急事態に備えておかなければなりません。ご利用者や従業員を守るため、企業の事業継続や持続的な成長を支えるために、BCP対策についてもご提案いただければと思います。